家を建てようと思われたきっかけを教えてください
奥様:最初はいろいろ見て、マンションにしようと思っていました。
ご主人:安くて築年数も長い賃貸マンションに以前は住んでいたけれど、家族も増えたし家をどうしようかと考えていた。本当のきっかけはコロナ禍になってからです。リモートになって家で働くことが増え、2〜3年はリモートとたまに出社みたいな働き方で、今後仕事や生活スタイルが変わってくることがわかったので、家を本気で考えるかなと。最初は資産価値、リセールのことを考えてマンションにしようとしたんですよ。中古をリノベーションするとか。成約する手前までいっていた。
奥様:私はもうそこもピンと来てなかった。そこに一生住むんかな?みたいな。なんか不安っていうか。
ご主人:中古でもちょっとでもいいならと。運なんですよね、見つからないし。ただ、奥さんのお父さんから一度考え直すように勧められて、将来のことや資産価値のことは一旦置いておいて、「僕らが快適に過ごすために必要なことはなにか」を重視して考えたり勉強したりしていったんです。それで、知識がないだけでちゃんと勉強すれば戸建てでも快適だし、資産価値もゼロにならないんじゃないかということがわかって、戸建てもいいなと探し始めました。
スタッフ:マンションをキャンセルして、戸建てにシフトチェンジしてから、すぐ土地探しから始めたのですか?
ご主人:そうですね、マンションはやめて、うん。
奥様:一度マンションはやめてから、間が空いて、やっぱり戸建てがいいねとなってから動き出したよね。
ご主人:なかなか住宅展示場とか行かないじゃないですか。でも戸建てを考え出してから住宅展示場とかも見学して、やっぱり一軒家かなと。それこそYouTubeとかインターネットとかで情報収集して、一番は「安全なところ」に建てたい、あとは「予算内に収まる性能」を重視して探しました。
スローライフを知った経緯と、選んだ決め手は何ですか?
ご主人:戸建てを建てるにはめっちゃ勉強しなきゃいけないですし、色々調べないと全然わからない。まずはYouTubeで調べて、参考になる設計士さんが床下エアコンを推奨していて。それで床下エアコンができるところを探すところからスタートしました。でも、福岡で取り扱っているハウスメーカーは2〜3件くらいしかなくて。最初にE社さんの完成見学会に行ってみたら、ログハウスとまではいかないけど、木だらけの家で。
奥様:ちょっと私たちには木が多かったよね。
ご主人:それに結構土地も高くて、広告費も取ってるし、それで難しいかなと。スローライフさんは宿泊体験ができるじゃないですか。あと、社長の西川さんが職人気質で「家を建てるのが好き」というのが話をしていて伝わってきたのも良かったんです。
スタッフ:最初に宿泊体験のお問い合わせをいただいていましたが、そこでスローライフがいいと思っていただけたのでしょうか。
ご主人:そうですね。泊まった次の日に西川さんと話をさせていただいて、それでほぼ決まって、土地を探しましょうとなった。冬に1回と、夏のエアコンの効きを確認するために2回目の体験をしました。夏は暑かった覚えがある。
前に住んでいた住居で、不満に感じていたところなどありますか?
奥様:山のようにある(笑)風呂は寒いし・・・。
ご主人:家賃以外全部(笑)。
奥様:場所はよかったのに家賃は破格だったよね。
ご主人:3LDKで、他ではない家賃だった。古いのもあるし、道が目の前でうるさくて。家が揺れてました。
奥様:夜工事していたりしてね。本当に寒くてね。寝るときは部屋を温めてからでないと寝不足になる。
全館空調システム、家の機能性についての感想を教えてください
ご主人:床下エアコンを知って、スローライフさんと出会って、体感して、魅力的だったのは、モデルハウスとのギャップがなかったことですね。「こうだ」と思ったままだった。建てている途中でも暖かかったんですよね。暖房がついてないのに。ギャップがなくて慣れるのが早かったから、生活している中では特にここがいいなと思うことは多くないのですが、他の木造の家に住んでいる人から話を聞くと「すごくよかった」、「ぜんぜん違う」と言われます。「寒くて着込んでいる」とかいう話を聞くと、全館空調の家でよかったなと思います。
奥様:前の家はとても寒かったけど、今の家は寒くない。本当に半袖短パンで過ごせて、むしろちょっと動いたら暑いくらい。暖房も切っていたから電気代とかかなり抑えられました。
スタッフ:暖房はいつぐらいにつけ出しました?
ご主人:去年は10月後半くらいから11月かな?夜だけとか。
スタッフ:逆に冷房を長くつけることがありますか?
ご主人:んー。冷房もそんなに。カンカン照りの真夏のときくらい?
奥様:消していることや送風の方が長かったです。
ご主人:2階のエアコンをつけて、1階を送風にすることが多かったかな。書斎が一番日当たりがいいので暑いです。部屋全体が温められているから涼しくない。この風をもう少し循環すればいいかもしれないと思って、サーキュレーターを置いて少し改善された感じ。
スタッフ:2階のエアコンの前にエコエアー(24時間全熱交換型の換気システム)を設置しましたが、その効果はどうですか?また温度は気にされていますか?
ご主人:部屋に振り分けられているのはとてもいいです。温度は結構気にしています。めちゃくちゃ暖かいですね。24度くらいが一番快適に感じます。
奥様:家の中が温かいから、とりあえずみんな1回外に出て、今日寒いとか毎回確認してる。
ご主人:マーベックスのモニターで外気の気温を確認したり、体感気温がわからないから外まで出て確認したりしていますね。
全館空調システムの家に住みはじめたときに、住み方やメンテナンス等で難しいと思ったことがあれば教えてください。
ご主人:メンテナンスは、エアコンのフィルターの屋内外の分と、エコキュートですね。エコキュートは半年に一度水を抜いてガーッと汚れが出なくなるまで流して。そんなに手間とかは感じていない。
奥様:外は虫がこわいくらいかな、冬はいいけど。
スタッフ:家の中で虫がでることはありますか?
奥様:ない。小さなクモくらい。ムカデとか大きな虫は全く見ないです。
ご主人:引っ越してきたときは家の周りとかに害虫駆除剤を置いたり、スプレーをしまくったりしていました。それで家の外には結構虫がいるんですが、害虫駆除剤に集まってくることがわかったので、今は玄関周りに虫除けスプレーをしているくらいです。
梅雨時期、夏場に室内で洗濯物を乾かした時の乾き具合は?
奥様:よく乾きます。冬は乾燥するからちょうど乾きますし、夏は外に干すこともありますが、家の中でも乾きますね。
スタッフ:干し始める時間帯は朝ですか?
奥様:朝ですね。ものによりますがだいたい夕方には乾いています。2台加湿器を置いてますが、それで湿度50%くらいなので、乾燥しているときは夜洗濯して加湿代わりに干しています。
家の中でお気に入りの場所、こだわりなどありますか?
ご主人:どこかなあ。あれだけこだわったけど、思った通りでギャップがないので・・・全部かな。リビングに居ることが多いです。ここを人感センサーにすればよかったとか、ここに小窓をつければよかったとか細かい点はありますが。
奥様:小窓は欲しかった。朝2階から明るい光が入るんですが、ダイニングの方には入ってこなくて暗いんです。買い物の導線とかは本当によかったです。お気に入りの場所はやっぱりキッチンと、裏の収納も好きですね。全体的に収納がたくさんあって、何も出ていないところがいいです。全部「ここには何が入る」とか考えてやったから、隠せているのがね。
娘様:ベッドとお風呂。あと家の端っこが落ち着く。
息子様:リビング。家の端っこ。
ご主人:端っこは取り合いだね。
家づくりで苦労した点はどこですか?
スタッフ:土地が決まってから、図面が決まるまではいかがでしたか。
ご主人:土地探しは運ですね。1年くらいかけて頑張って探しました。根気よく毎日土地の情報を発信しているサイトを確認しました。気に入ったところを見つけたらすぐに申し込みを入れるようにしておかないと難しいですよね。1日でなくなりますからね。
奥様:間取りを決めようとなった段階だと、この導線にこだわりたかったのでお願いしたこと。吹き抜けをなしにしてもらったあとは早い段階で間取りは決まっていったと思う。
ご主人:土地をさがしながら間取りは考えていたし、インスタで図面を投稿している人がいて、それを見ながら夫婦で話しながら決めていったのでそんなに大変ではなかった。ネットが無かったら大変でしたよね。
スタッフ:図面が決まって、着工までの仕様決めはどうでしょう。
ご主人:ここが一番大変だったんじゃないですかね。何を選べばいいかがわからないし、とりあえず毎週末どこかにいかなければならなかったし、移動も大変だったし。わからなくなってくるんですよね。
奥様:本当に。最後辺りはなんでもいいから決めて、となってくる(笑)
ご主人:(金額が)高いところ、変えられないところから決めていって、最終的にクロスどうするかとか。難しかったですね。
奥様:クロスはイメージするのが難しくて。広範囲に貼ったらどう見えるかとか。それもインスタで番号を入れて探しました。結構載せている人がいるから。
ご主人:設備は・・・風呂を決めるのは早かったかな。あとは大変でしたよね。
スタッフ:その中でも特に難しかったものとかありますか?
ご主人:照明かな。
奥様:洗面が大変だった。高さとか。もうちょっと高くてもよかった。洗面ボウルの位置とか考えたこともないからイメージができなくて時間がかかったね。
ご主人:照明や鏡の位置もこんなふうに入れてほしいと書き起こして伝えたからね。
スタッフ:かなり詳しい仕様書を書いていただきましたね。さすがデザイナーさんだと思いました。
ご主人:それはデザイナーでよかったと思いました(笑)。でないと指示しきれないと。伝えるために情報を入れていかないといけないのが大変でした。注文住宅を建てるのは全体を通して「結婚式の10倍大変」だと家を建てたいという人には伝えています。決めることが多すぎるし、予算感も比にならないですからね。
スタッフ:工事中に苦労したところはどうでしょう。
ご主人:工事中は細かいところはあったかな、100%伝えることは難しいので、確認して意思疎通をしていくしかないですもんね。
奥様:手すりもインスタでたまたま見つけて。そのインスタをそのまま送って絶対できるからやってくださいってお願いしたりしました(笑)
ご主人:でも工事中は目に見えてできていくのがわかるので想像しやすいし、楽しさがありました。
家を建てる前に考えていた予算と、実際にかかった費用の差はありますか?
ご主人:なんだかんだ500万円は増えたかな。外構や、付帯、諸経費じゃないですかね、やっぱり。だいたい標準仕様になっていくんだけど、自分が選んだものが最終的にどうなっていくのかわからないから、仕方ないですね。注文住宅だとそこはどうしようもないので、途中の不安感はありましたね。ちょっと余裕をもって建てる計画をするしかないんでしょうね。
こちらの家に住まわれてから、光熱費等の変化を教えてください。
ご主人:電気代は、買電の年間平均が1万2000円、売電が平均6000円。以前の家は電気だけで1万8000円くらいで、ガスが1万弱くらいだったので、今は半額くらいになっているんじゃないですかね。
奥様:前の家と比べるとめっちゃ下がってますね。
ご主人:年間の自家消費率の平均が40%くらい。太陽光パネルを載せているので、年間の経済効果がどのくらいかも見てみたのですが、14万くらい効果があったんですよ。このままだと10年経過せずに元がとれるかなと思っています。
スタッフ:将来蓄電池も設置予定ですか?
ご主人:それも考え中ですね。蓄電池は高いですし、DV(バッテリー)が安くなったら経済効果もあがるし考えたいですね。
スローライフを選んでよかった点は?
ご主人:床下エアコンの技術と実績がたくさんあること。ちゃんと親身になって考えてくれること。連絡を取りやすい、やりとりがスムーズなLINEの仕組みがよかったです。宿泊できるモデルハウスがあるのが大きかった。絶対に泊まった方がいい。宿泊体験を紹介した知人の満足度も高かったと思う。無料ですしね。
奥様:お風呂に入ったり、実際に寝てみたときのテレビの音とかがわかったりは大きいよね。「一軒家に住んで寒い」という意味がわからないほど快適なのがいい(笑)。ここを選んで良かったと思いました。
スローライフの不満点、改善点はありますか?
ご主人:インテリアのプランニングと構造の設計がわかっている人がよかった。プランナーと設計士が一度擦り合わせてから提案したり、話をしたりして進めていきたかった。あとは図面ができたときに、外観イメージが平面しかなかったので、3Dのパースがあればよかった。だいたいこんな感じっていうのがあれば、だいぶ違うと思うんですよね。それと、外構工事が完全に別じゃないですか。外構大丈夫かな、とずっと不安だった。付帯、外構とトータル一緒に並行して提案ができればよかった。
奥様:また最初から考えないといけなくなってね。大変だったよね。
ご主人:それもこだわりがあって、自分で外構会社も探してきましたからね。スローライフさんは、人が少なくて広告費が安いところとか、とても良いと思う。そこが伝わらないお客さんが離脱していくからもっとアピールしていいと思う。性能がいいことや、長持ちする100年安心の家であること、国の制度の情報とか、一般の人が知らない情報をもっと発信してもらいたい。そうしたら注文住宅が良いことや、この家の価値も下がらずにすむから(笑)
最後に、これから全館空調システムを採用する家づくりにアドバイスをお願いします。
ご主人:いろいろ見て勉強していくといいと思います。工務店でもいいところ、悪いところあるので勉強していくとそれが見えてくる。知らないと残念な家になってしまうので、それは良くないと思う。本当にインスタやYouTubeをみるだけでも全然違うと思うし。建てる人の知識がないと理解できないから判断できない。なんで建売を買うんだろうと思ってしまう。
奥様:本当に、近所の建売住宅は間取りも変だし、キッチンもトイレも古いものだし、買う人いるのかな?って感じ。
ご主人:予算感で仕方ないかもしれないけれど、それならマンションで断熱とかしっかりしたところに住んだ方がいいのでは、と。難しいですよね。でも勉強すること以外にないかな。
スタッフが感動するほど、導線や収納などすべてのバランスが整ったH様邸。リアルに生活をイメージできるこだわりの間取りは、モデルハウスに利用したいほどです。
子どもたちの成長や興味に合わせてインテリアの足し引きをされていらっしゃるのも素敵だと感じました。
家づくりの苦労や、スローライフの課題に対するアプローチなど、ご自身で情報収集をたくさんされたからこそ紡がれるお話や提案をうかがうことができました。
インタビューにご協力いただき、ありがとうございました!
H様邸で採用された設備等は現場レポートでも詳しく紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください。