こんにちは。
2021年5月22日(土)晴れ。佐賀県三養基郡基山町で上棟を執り行いました。
それではレポートをはじめます。
作業を始める前に、建物の四方をお塩、お神酒で清める「四方固め」をして、工事が無事に終えられるように、棟梁がおこないます。朝礼で工事の安全とお施主様ご一家の益々のご繁栄を祈念して乾杯した後、いよいよ上棟作業がスタート。柱を所定の位置に立てていきます。
柱が立て終わると、続いて梁や胴差しと呼ばれる横架材の設置が始まります。
クレーンで持ち上げ、「かけや」と呼ばれる木槌で打ち込みます。
骨組みの木材は基本的に釘ではなく、金物で留められています。金物を締め込むと、隙間なくぴったりと連結されます。
大工職人さんの役割分担によって、あっという間に梁の設置まで完了しました。
梁の設置が終わると、「建て入れ直し」という作業に移ります。
床柱に「下げ振り棒」と呼ばれる振り子がついた器具を巻き付け、垂直になっているかミリ単位で確認していきます。少しでもずれている場合は「屋起こし器」で調整します。
すべての柱が垂直になったため、金物で固定します。
金物は「羽子板ボルト」という金物を使用します。
金物で固定し終わると、今度はガンで釘を打ち込み、固定していきます。
金物と釘で固定し終わると2階の床を貼っていきます。
あっという間に合板を並べ終わり、合板はガンで丁寧に固定していきます。
1階と同様、大工職人さん達が手際良く所定の位置に柱を運んでいき、梁や胴差といった横架材の取り付けをおこないます。
1階同様、2階の柱の「建て入れ直し」をおこないます。
「下げ振り棒」で垂直になっているかを確認し、棟梁の号令で金物で固定していきます。
改めて説明しますと、床柱に「下げ振り棒」と呼ばれる振り子がついた器具を巻き付け、垂直になっているかミリ単位で確認していきます。
少しでもずれている場合は「屋起こし器」で調整します。
1階同様、柱の水平がとれたので羽子板ボルトという金物で固定し、小屋束に母屋と呼ばれる横架材を渡して棟木を取り付けます。
一番高いところの母屋を「棟木」といい、棟木が取り付けられた時点で「上棟」となります。上棟時に一番楽しみな瞬間が、棟木が取り付ける瞬間と言っても過言ではありません。
さらに屋根束と棟木をとめる「かすがい」という金物を打ち込んで固定します。
このようにカメラを向けると、作業の説明を丁寧に教えてくれたり、シャッターチャンスを作っていただけるようになりました(笑)
小屋束、屋根束をかすがいで固定し、振れ止めを設置します。続いて、垂木をつけるための墨出しをおこないます。
仮止めをしながら水平器で水平を確認します。
「今よ!」とシャッターチャンスまで教えて下さる、コバヤンこと小林大工。写真集作れるごと写真をまとめてね!と茶目っ気たっぷりの方が多いので現場がなごみます。
続いて、屋根の垂木を取り付け作業です。
垂木は専用のビス「タルキック」を使って固定します。
作業は一旦ストップし、お昼休憩です。お施主様がご用意していただいたお弁当をいただきます。
棟梁のご紹介やお施主様からひと言ご挨拶をいただきました。
休憩中にお施主様より地鎮祭のときに神主さんからいただいた「上棟札」を棟梁の本多大工に渡していただきました。
また、休憩中におしゃれな丸ノコの刃を見つけました。道具への気配りを忘れない大工さんは素敵ですね。
昼休憩が終わり、垂木の上に面材を張り付ける作業から作業を再開します。
面材を張り付けた後、断熱材のキュウワンボードを貼るために墨出しをして、断熱材の取り付けに進みます。
クレーンで断熱材が上がっていきます。断熱材を現場で採寸して合わせて設置します。接合部は気密テープで隙間なく貼っていきます。
屋根形状に合わせて断熱材を加工します。加工した材料をクレーンで吊り上げます。
断熱材はアルミ箔が外側に貼っているため、遮熱効果があります。しかし、取り付けるときは照り返しが眩しくてつらい瞬間でもあります。
断熱材を取り付けると、通気胴縁の設置をおこない、さらに野地板を貼っていきます。
面材を貼り終わると、大工さんの作業は終わりです。屋根の防水工事を行うルーフィング職人さんの手によって、屋根一面に防水シートが施工され、本日の作業が終了になります。
上棟完了後の外観です。
JRの線路が隣にあることから、列車がよく通ります。在来線や特急電車がよく通っています。現場にいると有名な観光列車に出会える瞬間があるのでは・・?と楽しみにしています。
以上で、今回のリポートを終わります。
今後とも末永いお付き合いを宜しくお願い致します。
次回のレポートをお楽しみに。