こんにちは。
2020年10月10日(土)雲りのち雨。
非常に勢力が強い台風19号が奇跡的に逸れた中、福岡県糸島市で上棟式を執り行いました。
今回の物件は道も広く、障害物もないため、久しぶりにクレーン車が使える現場です。
それではレポートをはじめます。
作業を始める前に、土台に覆っていたブルーシートを剥いだり、作業を始める準備を進めます。
建物の四方をお塩、お米、お神酒で清める「四方固め」を行います。
工事が無事に終えられるように、棟梁がおこないます。今回の棟梁は桐谷大工です。
工事の安全とお施主様ご一家の益々のご繁栄を祈念して乾杯した後、いよいよ上棟作業のスタートです。
いよいよ上棟作業が始まります。大工職人さんが手際よく柱を所定の位置に立てていきます。
柱が立て終わると、続いて梁や胴差しと呼ばれる横架材の設置が始まります。
クレーンで持ち上げ、「かけや」と呼ばれる木槌で打ち込みます。
骨組みの木材は基本的に釘ではなく、金物で留められています。金物を締め込むと、隙間なくぴったりと連結されます。
大工職人さんの役割分担によって、あっという間に梁の設置まで完了しました。
その一方で、「建て入れ直し」をしていました。
床柱に「下げ振り棒」と呼ばれる振り子がついた器具を巻き付け、垂直になっているかミリ単位で確認していきます。
少しでもずれている場合は「屋起こし器」で調整します。
すべての柱が垂直になったため、金物で固定し、2階の合板を貼っていきます。
ポツポツと雨が降ってきましたが、気にする気配もなく1階と同様、大工職人さん達が手際良く所定の位置に柱を運んでいき立てていきます。
続いて、梁や胴差といった横架材の取り付けをおこないます。
ここで午前中のひと休み。
雨が降ってきて肌寒くなったのでレインコートを羽織りました。
現場監督の西島がクレーン屋さんと棟梁とで、次に上げる材料を用意しています。
作業再開。
火打ちを取り付けから始まります。
1階同様、2階の柱の「建て入れ直し」をおこないます。
「下げ振り棒」で垂直になっているかを確認し、棟梁の号令で金物で固定していきます。
2階の梁や胴差といった横架材の取り付けが終わり、小屋束に母屋と呼ばれる横架材を渡していきます。
一番高いところの母屋を「棟木」といい、棟木が取り付けられた時点で「上棟」となります。
(私事ですが、上棟時に一番楽しみな瞬間が、棟木が取り付ける瞬間です。毎回、心の中で興奮しています。)
さらに屋根束と棟木をとめる「かすがい」という金物を打ち込んで固定し、同時に「羽子板ボルト」という金物で固定していきます。
時折、雨が激しく降りましたがお昼休憩まで雨にも負けず、屋根の垂木を取り付けていきます。
お施主様がお見えになりました。
せっかくお施主様とお二人のご両親、ご兄弟までご参加していただいたのに、天候が最も悪いタイミングで申し訳ないです。。
様子を見ましたが天候が良くならなかったため、お施主様と棟梁のご挨拶をさせていただき、お昼は各自に分かれてお昼をいただくことにしました。
お施主様自らお弁当を手渡ししていただき、温かい食事で身も心も温もりました。
無事に棟が上がり、地鎮祭のときに神主さんからいただいた「上棟札」を棟梁にお渡しします。
昼食休憩後、外断熱材「キュウワンボード」の施工から作業再開です。
その場で採寸を行い、丸鋸(まるのこ)でカットしておさめていきます。
柱や垂木の部分はしっかりと切り取り、断熱欠損にならぬように丁寧に施工します。
キュウワンボード張りが終わると、気密テープで隙間がないように丁寧に貼ってきます。
当社が採用している「キュウワンボード」には高性能の断熱性能と遮熱効果があります。
「パネリード」という外張り断熱工法用ビスとして優れた性能と施工性で通気胴縁を取り付けます。
断熱材の下には、垂木があり、この垂木と通気胴縁がぴったりと重なるように「墨出し」をおこないます。
このひと手間がとても大事で、当社で施工していただく大工さんはこの作業を怠りません。
ちなみに、毎回カメラを向けると、ムードメーカーでもある直樹大工に「(また)狙われた!」と言われます。
いつもこちらが欲しい画のときに作業をされているので、仕方がありません(笑
無事に墨出しが終わり、通気胴縁にビスを打って固定します。
通気胴縁の施工が終わり、野地板を張ります。
野地板を敷いていく人、釘打器で留めていく人などと役割分担をして効率よく作業を進めます。
野地板の上にも墨出しをおこない、的確な位置にビス止めをおこないます。
大工職人さんは野地板までビス止めしたら作業終了です。
一方、作業を終えた大工さん(またもシャッターチャンスは直樹大工)は片付けをおこないます。
腕の良い大工さんは現場も綺麗にしていると西島が教えてくれました。
野地板も張り終わり、今回の上棟も無事に終わりました。
内部の様子です。
屋根断熱を取る際に、断熱材の外側に通気層を設けて空気を流します。
断熱材の外側に空気を流して湿気を排出することで、躯体や断熱材を守ることができます。
最後にお施主様が現場に戻ってきていただき、職人全員へ手土産をご用意していただきました。
本当にお心遣いに感謝です!
一番最後の仕事、屋根の防水シート張り。
今回のお家の屋根は「ガルバリウム鋼板」のため、防水工事は板金屋さんの手によって屋根一面に防水シートが施工され、本日の作業が終了になります。
角は防水シートを巻き込むように施工します。
丁寧に施工されていて安心です。
以上で、今回のリポートを終わります。
本日の天候は悪かったですが、無事に工程を終えることが出来て良かったです。
ちなみに、雨天の上棟は構造体が雨に濡れて心配している方がおられると思いますが、当社は工事中でも床下に換気扇を設けておりますので湿気・カビの問題は心配ございません。
最も、現場監督の西島が細心の注意を払っておりますのでご安心を。
これからいよいよ木工事が始まります。
今後とも末永いお付き合いを宜しくお願い致します。
次回のレポートもお楽しみに!